天声人语2009年2月5日---官僚下凡尘

「ミスター環境」と呼ぶにふさわしい官僚がいた。春に一周忌を迎える橋本道夫さんだ。全国で公害が噴き出した６０年代、旧厚生省の初代公害課長として産業界や当時の通産省と渡り合った

曾有一位名符其实可成为“环保先生”的官员。他就是到今年春天逝世一周年的桥本道夫先生。在全国范围内公害问题如井喷般出现的60年代，他作为原厚生省首任公害科科长与产业界以及当时的通产省激烈交锋。


▼環境庁の大気保全局長時代には、公害病患者の反発を買いつつ、あえて環境基準を緩めたこともある。これを機に退官、天下りも断り、筑波大で環境政策を教えた。国家公務員のもろもろの特権を、さぼる根拠ではなく、仕事をする道具に使った人だった

但是在任环境厅大气保护局局长的时期，他也曾有过虽然遭到公害病患者的强烈反对却依然放宽了环保标准的经历。并由此离职，之后他拒绝了“下凡”（公务员离职后到相关民营企业任要职），而选择了去筑波大学教环境政策。他就是这样一个不是将国家公务员的诸般特权用做不作为的根据，而是将其用作工作道具的人。


▼公務員の天下り、わたりの根絶を与野党が競っている。再就職を一手にさばくという官民人材交流センターを、民主党は「天下りあっせん機関」と攻撃する。政府は、人事行政を内閣にまとめる工程表も決めた。

执政党与在野党就杜绝公务员“下凡”（离任后到相关民营企业任职）及其斡旋问题上互相较劲。民主党抨击一手包办再就职问题的官民人才交流中心是“官员“下凡”（到民间任要职）的斡旋机构”。而政府却定下了由内阁主管人事行政的进度表。

▼領分を侵される人事院は「人事の中立、公正が保てない」と抵抗する。思い詰めたような谷公士（まさひと）総裁は、名前の通り「公務員の烈士」然としている。では、高級官僚だけが数珠つなぎでポストを巡るのは「中立、公正」といえようか

一亩三分地遭到侵害的人事院对此表示抵制，说“那样无法保证人事的中立性和公正性”。被逼无奈的谷公士总裁，人如其名真成了“公务员的烈士”。那么，高官们如念珠般轮换把持各个岗位的做法又怎么称得上是“中立、公正”呢


▼屋上から飛ばす紙飛行機のように、高い地位からの遍歴ほど「滞空時間」が長くなる。ほかならぬ谷さん、０１年に旧郵政省の事務次官から下り、郵政関連団体や通信衛星会社を経て現職に渡り着いた。この人は違うにしても、諸国漫遊のような退官人生もある

如同从屋顶扔纸飞机一样，职位越高其“下凡”落地的滞空时间也就越长。就是这个谷先生，他也是01年从原邮政省的部长助理卸任后经邮政相关团体、通信卫星公司等辗转到现任职位。即便谷先生可能不是（周游世界），但如同周游世界一般的退位人生也是存在的。

▼公務員は身分や給料を保障され、責任や権限を与えられる。冒頭の橋本さんは、その背景を「やれば何か批判攻撃を受けるようないやなことでも、やるべきときにはやるため」と自著に書いている。爪（つめ）の垢（あか）が残っていないのが惜しい。

公务员的地位和收入都有保障，也被赋予了责任和权力。其背景在开始提到的桥本先生自己的著作里有谈到，他写道“（赋予公务员权力收入地位的保障）是因为在需要你去做的时候你就要去做，哪怕是那些做了之后会受到炮轰不想去做的事情”。可惜啊，（桥本先生的精神）一星半点都没有留下。